パズドラの作中における三千世界……そのうちのひとつ継界。

継界の魔導を統べる『大魔女』は西の派閥、東の派閥、それぞれに分かれ、世界の理の研究に勤しんでいます。

年に一回、世界魔導学会が開かれる折には、この大魔女たちも一堂に会するのですが、西の大魔女の長「アルジェ」と東の大魔女の長「リーチェ」はとても仲が悪く、学会で会うたびに小競り合いの規模とは思えない小競り合いを繰り広げるそうです……

「私は昨年から42本ほど論文を提出いたしましたの。リーチェさんは如何だったかしら?」
「43本よ。あなたよりも1本多く業績を積んだわね」
「ですが、そのうち2本は私が却下申請いたしましたので、正確には41本ですね。もう記憶が耄碌し始めておられるのでしょうか?他の東の大魔女の皆さんよりも幾分お年を召しておられるとはいえ、嘆かわしいことですね」
「八の月にお前が出した論文は重大な瑕疵があると査読を付けたはずよ。それに回答もせずによくもまあ厚かましい顔をしていられるわね? クソチビ」
「ヒョロヒョロ引きこもり枯れ女に言われたくありませんわね?」
「…………」
アルジェの口角が不気味に釣り上げる!
「…………」
リーチェの眼光が一層鋭くなる!」

「……(お師匠様怖い……ブルブル……)」オリアは縮こまっている!
「……(あー、これはそろそろ着火モード入るか……)」いざという時に備えてノルザは仲間たちに応援を頼もうとしている!

「……くくくく。どうやら今一度、西の大魔女の長たるアルジェの力を示さねばならないようですね」
「ほざけ、格下。お前ごときが東の大魔女の長、氷華の大魔女に適うと思うこと自体が不遜だ」

アルジェは樹のロッドを抜いた――それは瞬時に、殺意に満ちたデスサイズに変わる!
同じく、リーチェは氷のロッドを構える――それは鉄と氷に覆われた、凶悪な鈍器其の物!
大魔女の長同士の、膨大な魔力と暴力が衝突する!

「「屍を晒すがいい!!!!」」

パズドラ-リーチェvsアルジェ
パズドラ-リーチェvsアルジェ

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「あーあー、もうどうするのさ~…こうなったらまた私らが後片付けしないとダメじゃん…。グランさんに怒られるよ~~」
「ゼラ、こういう時は諦めも肝心ですよ」
「サレーネ先輩みたいに私たちどっしり構えられないですよぉ~…」
「文句垂れる暇あったら、ファスカも手伝いな! あいつら一度着火したら、鎮めるのが大変なんだからさ」
ノルザに促され、渋々ファスカは箒を持ち出す準備を始めたのでした。
さて、大魔女の皆さんは荒れ狂う東と西の長を無事に鎮められるでしょうか……。

(続いたり続かなかったりするかもしれない)